今後の大型ねぶた運行事業について
青森市PTA連合会は、児童・生徒への伝統ある郷土の文化遺産の継承と郷土愛の育成を目的として、例年青森ねぶた祭に大型ねぶたを出陣しております。
世界の火祭りである青森ねぶた祭に大型ねぶたの出陣枠をもっていることは青森市民として大変誇らしく感じられるものです。
しかしながら、このねぶた運行のあり方も大きく見直さなければならない時期に来ていると考えております。
ご存知ない方も多いのですが、この大型ねぶたの運行は青森市教育委員会からの助成とスポンサー各位の協賛による『特別会計』で運営されており、市P連の『一般会計』からは『ねぶた実行委員会(特別委員会)』の活動費として1万円の予算がついているのみです。運行自体に市P連の予算は使われてないと言えるほどのレベルですが、では何が問題かといいますと、ねぶた運行に係る労力の問題です。ねぶた祭りに大型ねぶたを出陣させるためには多くの関係者が並々ならぬ時間と労力を費やしていく必要があり、市P連はねぶた祭りが終わるまでほぼ他の事業に手をつけられなくなるというのが実情です。また、少子化により関係スタッフがどんどん減ってきており、OB・OG有志のお力添えをいただき何とか運営して参りました。
これだけ苦労しながら継続してきた大型ねぶた運行事業ですが、参加する児童・生徒数は平成16年2,296名をピークに令和元年585名(いずれも延人数)まで、実に75%も減少してきているのです。主役である子どもたちの参加数が激減し、本来の目的を果たせない状態で大型ねぶたの運行を引き続き行うには費やす労力があまりにも多く、釣り合わなくなってきている次第です。
昨年度実施した『令和4年度市P連ねぶた運行に関するアンケート』では回答34校中、参加すべき19校、参加を見送るべき12校、どちらでもない3校という結果でしたが、参加すべきと回答した19校のうち児童生徒の参加予定0名と回答した学校が7校あり、この分を差し引くと実質的に賛否が同数となり拮抗する結果となっております。
大型ねぶた運行に充てていた予算を地域ねぶたに割り振ることでもまた目的を達成することはできるのではないかなど様々な意見がここまで出ておりますが、目的を達成している意味のある活動だと胸を張れるくらいたくさんの児童生徒の参加をもって大型ねぶたを運行することは私たちの夢であり誉であり、『この事業を続けていきたい』という想いはそう簡単に断ち切れるものではありません。
上記をふまえ、先日(22.10.25)の三役委員長会議において、次年度の大型ねぶた出陣を宣言しました。同時に、次年度のねぶた運行に参加する児童生徒数のハードルを設け、これをクリアできたら次年度以降も引き続き大型ねぶたを運行するが、これを下回った際には次年度をもって市P連の大型ねぶた出陣を終了することとし、ハードルとなる次年度のねぶた運行に参加する児童生徒数について11月中を目処に三役で検討し結論を出すこととし、本件を次回理事会に議案として提出し審議をいただく予定で考えております。
改めて、今後の市P連大型ねぶた運行事業継続のために、関係各位ならびに青森市内全61校のこれまでにない積極的な取り組みをお願いする次第です。